お食い初めとは、生後100日前後に行う赤ちゃんが一生食べ物に困らないよう願い、食べる真似をする儀式。
お食い初めは
1.食べる真似をさせる
2. 歯固めの儀式
で、ひとつの儀式になっています。
では、早速お食い初めのやり方をみていきましょう。
お食い初めで食べさせる役「養い親」
食べさせる真似をする役は「養い親」と呼ばれます。
赤ちゃんが長生きする願いを込めて、お食い初めに参加する近親者の中で、いちばんの年長者にお願いするのがしきたりです。
男の子には男性が、女の子には女性が「養い親」になります。
赤ちゃんは「養い親」もしくは母親が抱っこします。
また、赤ちゃんと両親のみで行う場合はあまりこだわらず、お父さんお母さんどちらが行ってもかまいません。
両家の祖父母が揃う場合は、いちばんの年長者にこだわらず、両家の祖父または祖母にお願いするのも良い思い出になるでしょう。
お食い初めに使う「祝い箸」
お食い初めに使う箸は「祝い箸」を使います。
祝い箸とは、両口箸と言われる両方が使えるようになっている箸です。
片方は「神様」、もう片方は「人」
が使うとされ、「神様と一緒に食事をする」ことを表しています。
必ず片方だけを使うようにしましょう。
祝い箸に、お子さんのお名前を入れておくのも良いでしょう。
食べさせる順番と歯固めの儀式
お食い初めの儀式は、お祝い膳の「ごはん」「汁物」「魚」を食べさせる真似をした後、歯固めの儀式を行うのが一連の流れです。
STEP1. 食べさせる真似
地方によって食べさせる順番が違、これが正解!という方法はありません。
ここでは一般的な方法2例をご紹介します。
食べさせる順番 例1
- ご飯 →汁物
- ご飯→魚
- ご飯→汁物
食べさせる順番 例2
- ご飯 →汁物
- ご飯→魚
- ご飯→煮物
- ご飯→香の物
- ご飯→汁物
餅を準備している場合は、3回繰り返した最後に餅を口につけます。
食べさせる真似が終わったら、次は歯固めの儀式を行います。
STEP2. 歯固めの儀式
石には神が宿ると考えられています。
歯固めの儀式は、石をかめるほど丈夫な歯が生えてくるようにという願いが込められています。
- 歯固めの石に箸をあてる
- 赤ちゃんの歯茎にその箸でそっと触れる
歯固め石のかわりにタコや勝ち栗を使う場合もあります。
これで、お食い初めの儀式は終了です。
赤ちゃんの口につけて大丈夫?
地方によっては、米粒をほんの少しだけ赤ちゃんの口にいれる「ひと粒舐め」をするところもあります。
一般的には「食べさせる真似(唇に近づけるだけでも)」だけで大丈夫。
もし赤ちゃんのご機嫌がよければ、少しだけちょんちょんと唇に当てても良いでしょう。
料亭でのお食い初めは順番が違う?
お食い初めを料亭などで行う場合、お祝い膳の説明とお食い初め儀式の順番を教えてもらえます。
料理や地域によってここで紹介した手順とは違う場合もありますが、案内に沿って進めていただいて大丈夫です。
分からないことは、親切に教えてもらえるので、遠慮せずに質問してみるといいですね。
順番を間違えてしまったら
お食い初めの儀式は、赤ちゃんがこれまでに元気に育ってくれたことに感謝し、これから食べるものに困らないよう願う行事。
お食い初めの儀式の手順はありますが、家族・親族が赤ちゃんの健やかな健康を願うことが一番の目的なので、お食い初めのやり方の順番を間違えてしまっても問題ありません。
間違ってしまっても「あら!間違えちゃった」とその場が笑顔になるといいですね。間違えたところから、もう一度やり直しても良いでしょう。
あまり細かいことにこだわらず、やれる範囲で進めていければOKです。
赤ちゃんがぐずってしまって、儀式が進められない時は
いつもと違う雰囲気で、赤ちゃんがぐずってしまうことも。
赤ちゃんを最優先にして、儀式は無理に進めず一時中断したり、できたところまでで終了しても大丈夫。
せっかく準備したのにという気持ちも分かりますが、お食い初めの儀式の進行より、赤ちゃんの健やかな成長を願う気持ちが大切。
「あの時は、よく泣いてたね」と思い出のひとつとして、穏やかに受け止めましょう。